2021/01/31
1755.
晴れた、晴れた、今日は晴れた!
やった、朝の散歩と日光浴で見上げた空がほら、青く見える。身体が潑剌と働く。セロトニンが。ふふふ。
本を買った!絵を描いた!ねぇ、見て。このアートワーク、いいね。すてきな音楽を見つけた。たくさん話した!ああ、まぶたのうらで充満する冬の光。今日はよく晴れた。
2021/01/30
1754.
日本のどこにいても、南の島にいてもやはり冬のあいだは陽がとおい。陽がとおいと気が滅入る。気が滅入って、幸せのかげに不幸せを見てしまうし、不幸せの喉奥にこれまた深い奈落を想像してしまう。人をよく疑ってしまうのもこういう時季だ。自分自身も含めて人を信じるのはむずかしいね。ごめんなさい、と思う。
2021/01/21
1753.
両手をひらいたくらいの大きな蟹が岩さながらに立ち、河口のすみっこで、おだやかな小波と朝陽のリズムに身を浸している。鳥たちが梢枝から水面へ飛び込み、大きなまぼろしを前にまるい目を輝かせた小魚たちを飲み込んでゆく。ポータブルスピーカーから流れる軽快な音楽を聴き古来の風を全身で受けるわたし。わたしは縦笛を風が通りぬけるように方向け、音が鳴るのを愉しんでいた。
2021/01/20
2021/01/19
1751.
きっと誰も知らない海辺で淡々と作文する。大きく欠伸して、自分のせかいを潮風にさらす。船の往来を遠くに聞きながら或る人を脳裡に浮かべる。数多なる輪郭のなかで、わたしと同じように文を綴る姿が最も明瞭に見える。ことばを大切に思う人だ。彼女を、彼女のことばを思い出すたび、わたしの粗野な感性が姿勢を正しくするように緊張し、そしてにわか仕立てのことばを整頓するほどに変わる。ことばをさがす、それがわたしたちの合言葉。目交いの現実を透した瞳の、いっそう奥深くで渦巻いているものから、ことばをさがす。
2021/01/17
1750.
強風が吹く。人家を来訪する鳥の声は物怪のこだまを宿している。樹々がざわついて、こころも落ち着かない。でもね、このざわめき、ゆらめきはいいものだよ。そう、教わった。
聞いている。聞こえるか。雪降る音のような、憂夜の沈む音。
今日は静かに、ね。
2021/01/16
2021/01/10
1748.
いまのわたしを4年前のが見ている。
強く、とても強く。
***
彼方の国の幸福な老婦人と
同じ言葉を喋ることが
私にもできる
もう一度 新たに生まれて来ることが
できるならば
他の誰かでなく
私のような人生を過ごしたい
そしてまた一度だけでないならば
何度でも 何度でもそうしたい
そう思うだろう
私のような人間がいい
そう思う
四半世紀 私は生きた
たったそれほどの時間だけで
たとえ私のような阿呆であれ
私の最大の恵みが
人間として生まれたことであると
思いなすことができると知った
さて これらの言葉は
誰のものでもない
いずれこの世から
私がいなくなったとして
少なくとも誰かが
同じ言葉を綴るだろう
私はそのことを確信している
誰にも何も遺すことができず
これからも何も果たすことができぬことを
私は己の野心が滾る間にも予感する
考えてみるならば
私は自分の為すべきことを為すという
唯だ それだけなのである
それだけが私の人生なのであって
それだけで人間はよく生きる
万丈なる岸壁に
いずれこの身を削ろうとも私は
少なくとも同じ真理を
同じ言葉を綴るだろう
私はそのことを思う
強く とても強く
2021/01/05
1747.
明けましておめでとうございます。
こうして書こうとはじめるのもきっといろいろなことがはじまろうとしている、その徴表にちがいない。いろいろなこと、クリエイティビティによって発現するすべての活動が、短命のしるしを背負い、わたしの胸の奥で(自転車を漕ぎ続ける人のように濁った息をときどき吐き出しながら)春へ向かって胎動している。
今年の初詣に引いた御神籤は大吉だった。充実した正月を送った。束の間のしあわせ。きっとそれに相応しい嫌なことがおこるんだね、なんて思い至ったまま過ごすのもいまやむかし。わたしは自分の意志で偶然を支配しよう-近代西洋の啓蒙主義者が懐いた観念をそのままに-と欲している。
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