何があったというわけでもないが休日前の勤務でどっと疲れたので、休日はのんびりと過ごすことにした。
午前を寝惚け眼で過ごしつつも、洗濯物を干したりご飯を炊いたり映画を観た。午後からお出かけ。玄関扉に差し込む春の日射がきれい。これまで食べたなかで最高級に美味しいクッキーを買いに焼菓子屋カルフへ歩いて行った。お店に着くと小さなお店に幾人かいて、お店のなかには入ったがゆっくりはしなかった。以前から食べたかったカカオのクッキー。これは帰ってからのことだが、食べてみたらとても美味しかった。それからレモンケーキもね。このお店のクッキーはどれも本当に美味しいので、こんど贈り物にしようかな、なんて。こぢんまりとした町の小さなお店はおよそ平日は閉めていることもあるから、平日にお店が開いているのはありがたいことだと思った。
クッキーを買い、しばらく喫茶で時間を過ごす。コンクリートの質感が剥き出しの今風な店内には、厨房を囲むカウンターとテーブル席がいくつか。春の彩りを思わせる野菜とレモンクリームのソース、そして白味噌の乗ったサーモン。今日の定食は、ひと口ごとに気持ちが解けていくような味がした。BGMには大橋トリオと手嶌葵の「真夜中のメリーゴーランド」が流れている。うん、うん、おいしい。咀嚼とともに、夜の静かな充足を噛み締めた。
よく食べたので、はじめてひとりで「はしご」なんていうものをやってみる。気になっていたポルトガル料理のお店へ。お酒だけでもだいじょうぶですか、とひとこと断りお店へ入るとお爺さんが一人だけ本を読んでいる世界にひとりお邪魔する。壁面にはさまざまな絵が飾られていた。
カイピリーニャという甘いカクテルを注文した。お腹もいっぱいだったおかげで、頭を打つような痛みも間接の痛みもなく、なにより驚くほど容易に喉を通った。最近は焼酎のロックも試してみたが、身体の反応は相変わらず鈍くとも、それでも素直に「おいしい」と思えるくらいには、味覚も大人になったらしい。お酒なんて、と思っていた子供の頃をふと思い出した。

はぁ、いいなぁ。はしごなんてやって。
年に数回あるかないかの一日かもしれないけれど、こういう日もなかなか楽しい。なによりも、美味しかったな。
おやすみなさい。