2021/08/31

1781.

夏の夜を照らした月が晦の先へ寝入るころ
秋風がほんのりわずかに吹きはじめる
あの人肌を焦がした炎暑の気配も
蝉が鳴きやむのにしたがって消失する
夕暮れどき 空に鮮やか紅のヴェール
散らばった細い雲を包み込んで溶ける
私たちの心
打ち解けたかな
八月のかき氷が時の迅流に耐えて残っている
もう少し もう少し
ゆっくり 深く呼吸を続けながら
紅色の手でそっと触れ合いながら
秋を迎えよう