2018/08/14

1691.

「野火」が再上映されるということで観てきた。血泥にまみれた人間と色鮮やかな自然のコントラストが印象的だった。死体の人形は手づくりであるがゆえにグロテスクだった。シュバンクマイエルのアニメのように、まるでそれに触れるような感覚を覚えた。触覚のざわつき。夜中の不自然な光の中で殺される緊張が自然と身体に染み込んでいた。いつのまにか前のめりになった自分がいた。 人間という存在は不思議だ。いつか書き上げたノートを取り出して、考えていたことを振り返ってみたが、他の人たちのように、私は多くのことがらを捨てながら生きているんだと思った。そして、互いに愛し合うことは可能なのか、私はまだ応えられないが、別の私であれば答えていたかもしれない。拡散されてしまった無数の自己がいつもあちこちを漂っていて、それらはみな、完璧主義者のように目をぐるぐるとまわしている。 ノートパソコンが一部故障した。この夏をめぐって、いろんなものがこわれていくのかもしれない。それでもすべてがこわれていくわけじゃない。いつもそうだ。でも、いつからなのだろう。