洗濯物をしまおうとカーテンを開けると都内のビル群の端で妙に赤茶色の月が雲に隠れようとしていた。明日からひどく冷え込むらしかった。
カメラを持って、屋外スリッパに足指をひっかけてベランダへ出る。めずらしい月の姿に向かって手ぶれに構わずシャッターを切って、切って、何度も切った。
部屋に戻り、ソファに深く座って撮影した画像の具合を確認する。ぼんやりしていたり、光を入れすぎていたり、なかなかうまく撮れていなかった。
そんなもんよなと思い、カメラを脇に置いて飲みかけの温めた牛乳を飲む。外の冷えが足先だけに残っていた。
