雨が続くという予報だ。日毎ひと月にわかに雨が降るかずっと曇り空だった少しむかしを思い出す。ときどき降るなら心の方向転換にもなるが、いつ降るか分からないものと毎日付き合うのは気が滅入る。雨で頭蓋骨に一箇の陥没ができると、そこに水たまりができて穏やかでない。いまはまだ、寝ぼけまなこの梅雨の雨雲をほんの少しの情緒で迎えることができるけれど、生活のリズムを崩さないような心がまえが必要かもしれない。
六月も終わる。大学の講義も後半に入った。ひとりキーボードを静かに打ちながら資料を作っているわたしの姿をいつどこで知るのか、「がんばってるね。」と声をかけてくれたのが何人かいた。ありがとうと返して、そうして「がんばってね。」とお別れする。自分のことを気にかけてくれる人がいるなんて、うれしい。滅多にないことだ。こうしたことは言われてばかりだから、自分から相手に言う機会がもっとあっていいかもしれない。