紅葉は派手やかにうつり、見頃にはこれいっそうのことはないと見えるのが、そのうつくしさを際立たせる。私も紅葉が好きだ。それを見ながら、毎年の秋を満喫する。大学の敷地に赤葉が見えたとき、私はいつものように喜んだ。いつものように道を歩けば、赤葉がきまってよく見えた。それがいつしか驚きに変わった。紅葉は派手やかにうつり、うつりかわっていった。結局、私は今まで見たもののなかで最もあざやかな自然を見た。自然はその心を燃やしていた。そして、青空を地にして錦秋の葉のかたちをとらえ、はっとする。のこりひとつきを夢に数えながら、つごもりの日を過ごす。宵に浮く月をとらえ、あくびする。
おぼろげに聞く、モノローグ。
秋の夜のエコーロケーション。